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チューブリンを標的とした環状ペプチド型抗がん剤の創製
真核細胞における細胞骨格の主要な構成成分である微小管(microtube)はα–チューブリンとβ–チューブリンのヘテロダイマーがチューブ状に重合した生体高分子であり、細胞形態の維持や有糸分裂において重要な役割を担っています。このことから、微小管はがん化学療法において、主要な標的の一つとなっています。臨床現場においては、微小管重合阻害剤としてビンカアルカロイド類が、脱重合阻害剤としてタキサン類が抗がん剤として広く用いられております。また、近年では腫瘍血管を標的とする血管遮断剤として、コルヒチン関連化合物に注目が集まっています。ジケトピペラジン骨格を有するPlinabulinもその一つです。
Plinabulinは天然化合物のフェニラヒスチンを基に当研究室で創製されたPhaseⅢ治験薬です。これまでに、 Plinabulinをリード化合物とした構造活性相関研究、水溶性改善を目指したプロドラック化、結合部位の探索を目指したフォトアフィニティープローブへの変換など、様々な研究を展開しています。
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